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慰謝料の相場

慰謝料とは、不法行為によって精神的・肉体的苦痛を与えた者が、その相手に対し損害賠償として支払う金銭のことをいいます。夫婦が婚姻中に築いた共同財産を清算分配する性質を有する「財産分与」とは異なります。

財産分与と慰謝料との関係については、重要な判例がありますのでご紹介します。

昭和46年7月23日最高裁判決(判タ 266号174頁、判時640号3頁) 

「離婚における財産分与の制度は、夫婦が婚姻中に有していた実質上共同の財産を清算分配し、かつ、離婚後における一方の当事者の生計の維持をはかることを目的とするものであつて、分与を請求するにあたりその相手方たる当事者が離婚につき有責の者であることを必要とはしないから、財産分与の請求権は、相手方の有責な行為によつて離婚をやむなくされ精神的苦痛を被つたことに対する慰藉料の請求権とは、その性質を必ずしも同じくするものではない。したがつて、すでに財産分与がなされたからといつて、その後不法行為を理由として別途慰藉料の請求をすることは妨げられないというべきである。
もっとも、裁判所が財産分与を命ずるかどうかならびに分与の額および方法を定めるについては、当事者双方における一切の事情を考慮すべきものであるから、分与の請求の相手方が離婚についての有責の配偶者であつて、その有責行為により離婚に至らしめたことにつき請求者の被つた精神的損害を賠償すべき義務を負うと認められるときには、右損害賠償のための給付をも含めて財産分与の額および方法を定めることもできると解すべきである。
そして、財産分与として、右のように損害賠償の要素をも含めて給付がなされた場合には、さらに請求者が相手方の不法行為を理由に離婚そのものによる慰藉料の請求の支払を請求したときに、その額を定めるにあたつては、右の趣旨において財産分与がなされている事情をも斟酌しなければならないのであり、このような財産分与によつて請求者の精神的苦痛がすべて慰藉されたものと認められるときには、もはや重ねて慰藉料の請求を認容することはできないものと解すべきである。
しかし、財産分与がなされても、それが損害賠償の要素を含めた趣旨とは解せられないか、そうでないとしても、その額および方法において、請求者の精神的苦痛を慰藉するには足りないと認められるものであるときには、すでに財産分与を得たという一事によつて慰藉料請求権がすべて消滅するものではなく、別個に不法行為を理由として離婚による慰藉料を請求することを妨げられないものと解するのが相当である。」

長々と難しいことが書かれているようですが、要するに・・・

①既に財産分与がなされた後も,不法行為を理由として別途慰謝料の請求が出来る。

②裁判所は財産分与の判断に際して「一切の事情」を考慮するので、相手方の有責行為により財産分与請求者が受けた精神的損害賠償のための給付を含めて財産分与の額及び方法を定めることが出来る。

③財産分与に損害賠償の要素を含めて給付がなされた場合で更に慰謝料の請求がなされたときは、その金額を定めるに際しては、財産分与に損害賠償の要素が含まれていた趣旨を考慮しなければならない。

ということをこの判例は言っています。

お金が全てを解決してくれるものではありませんが、離婚を突きつけられたことによる精神的苦痛や、今後の経済的自立等の様々な面を考慮すると、この慰謝料というものは非常に重要な役割を果たしています。

では、慰謝料の相場はいったいいくらぐらいなのでしょうか?

この点、慰謝料の額というものは法律等によって一律に定められているものではありません。

慰謝料の算定に関しては、①離婚に至った原因や動機②不法行為の度合い③精神的苦痛の程度④資産状況⑤生活能力⑥年齢・職業・収入・社会的地位⑦結婚・別居期間などの事情を総合的に判断して決定されます。

もっとも、司法統計年報からおおよその慰謝料の金額を想定することはできます。あくまでも目安ですので、具体的な金額は上記の事情を総合的に判断して決定されるものだということにご注意ください。

 

 
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